映画監督藤井道人、盟友横浜流星と過ごすプライベートを語る！

映画監督・脚本家の藤井道人氏が、2022年4月24日放送のTOKYOFM『空想メディア』にゲスト出演。第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した映画『新聞記者』をやるまでの裏話や、俳優との関わりを語った。

監督として手掛け、日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した映画『新聞記者』（19）は、『あゝ、荒野』（17）などを手掛けたスターサンズというカッコイイ映画配給会社からの依頼で、オファーが来た藤井氏は喜び勇んで向かった。

だが、渡された企画書の『新聞記者』という４文字に「ヤバい」と感じ、そもそも新聞を読んだ事が無かったので、「読んだことがないし、自分が語れる映画では無いと思うから」と、最初はお断りしたという。

しかし２回目のオファーがあり、「好きに書き換えていいから」と譲歩されたそうで、だが藤井氏は「書き換えられる“偏差値”が無いから、知識が無いから、書き換えられません」とまたお断りした。

それがなぜか３回目のオファーがあり、「まあまあまあ…」という感じで、映画会社サイドは、「俺は考えた。そういう人間に撮ってもらう事に意味があるんだ！」と言い、そうまで言われた藤井氏もつい、「おっ、なるほど」と思ってしまい、引き受けてしまったという。

また、売れてなかった頃を思い出し、「そこまで求めてくれるんだったら…」という気持ちにもなったそうで、「失敗するもしないも、大したことない人生だし」と開き直って受諾したと明かした。

そして「良くも悪くも『新聞記者』って映画がアカデミー賞に連れてってくれた」と関わった感想を語った。

藤井氏はキャスティングにおいて、これから一緒に撮影する俳優の作品は絶対に観ないと告白。観てしまうとそちらに引っ張られて、フラットに望めなくなってしまうと語った。

実際、キャスティングする時はキャスティングの担当者やプロデューサーと俳優の写真を見ながら、「どうですか？」と尋ねる。俳優である以上、お芝居が上手いのは前提としてわかっているので、作品のトーンに合うかどうかを尋ね、プロデューサーらが頷けば了承するという。

Netflix版の『新聞記者』（22）に起用した米倉涼子も、藤井氏は『Doctor X』を観た事が無く、しかしそれが良かったと語った。

藤井氏は、意外な人物を起用したいという考えもあり、『ヤクザと家族 The Family』（21）では、映画界の大御所俳優である舘ひろしにオファー。

プロデューサーからは「こんな小っちゃな映画に出てくれるわけないだろ！」と言われたが、「ダメもとで行ってみてくださいよ」と食い下がって頼んだところ、舘が脚本を読んで、OKしてくれたという。

藤井氏が今まで一緒に仕事をした中で、一番上手いと感じたのは、桃井かおり。藤井氏は「スゲえなって思いました、本当に。アドリブじゃないからすごいんですよ」とその理由を語る。

桃井はセリフ通りに喋っているのに味を出し、藤井氏はすっかり引き込まれたそうで、「またご一緒したい」とこの場を借りて、熱望した。

藤井氏から見た桃井は「ファンキー」だそうで、撮影が終わって控え室を訪ねると、赤ワインを飲んでいたと明かした。

桃井はよく考えていて、映画愛も深いと語った。

藤井監督がプライベートで親交が深いのが俳優の横浜流星。

2人で家でYouTubeを観ているそうで、この前は『THE FIRST TAKE』を観て、「歌うめぇ～」と言ったりしていたという。

横浜とは、映画『青の帰り道』で一緒になり、年齢は10歳差だが、年の離れた人間と初めて友達になれたという。

お互いにまったく売れていない時期が一緒だったそうで、控え室で周りは「（スケジュールが）来年の秋まで埋まっちゃっててさ…」と話をしている中、2人でそんな共演者を「おお！すげえ…」と羨んでいた。

2019年1月期に放送されたTBS系ドラマ『初めて恋をした日に読む話』で髪をピンクに染める際も、「髪をピンクにする役があるんだけど、どう思う？」と横浜から相談を受け、藤井氏も「こういう映画あるんだけどどう思う？」と相談し合う仲だと語った。

プライベートの横浜は「すっごい地味ですけど…」、「家でずっと懸垂しかやってないような」過ごし方をしているそうで、だからこそ気を遣わなくて済んでいるという。

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