とんねるずの石橋貴明が、2022年5月1日放送のTBSラジオ『日本生命presents 石橋貴明のGATE7』で、伝説のF1レーサー、アイルトン・セナの優しさを語った。
石橋はモナコGP決勝前日に行われる、たばこメーカー『マルボロ』のパーティーに、ホンダのお偉いさんの口利きで古舘伊知郎と列席。
「すっごいデッカイ会場で、全員タキシードでブラックタイですよ。女性はドレス、一番格式の高いパーティー」と説明した。
10人1テーブルでそのテーブルが50卓以上もあり、マルボロ契約ドライバーのあいさつから始まってディナーとなるプログラムだった。
だがパーティーが1時間以上始まらず、おかしいと思い聞いてみると、アイルトン・セナがまだ到着していなかった。
その後セナが到着し、会場に入ってきたが、石橋は端のテーブルだったため、ドアから入ってくるセナが見えた。セナは彼女とイチャつきながら入って来て、明らかにけだるく、面倒くさそうな雰囲気を出していた。そこからロン・デニス、ジャン・アレジ、セナのあいさつがあり、ようやくディナーが始まった。
その後、セナが目の前を通り、石橋は前年にセナと初対面した時の、フジテレビで一緒に撮った写真を持っていて、それを振って話しかけた。
するとセナは、「オー!フジTV!」と覚えていてくれて、石橋が20枚ぐらい焼き増ししていたのをセナが「プレゼント、フォーミー?」と聞いたので、石橋も思わず「YES!」と答えてしまい、写真をすべて持って行かれたという。
そして決勝当日、石橋が中継の前フリを収録していると、まだヘルメットをかぶっていなかったセナが石橋の方を向いて、ウインクしてくれたそうで、思わず「抱かれたいと思った」と振り返った。
ヘルメットの約束
石橋はセナが最後に勝った日本グランプリも鈴鹿サーキットまで観に行き、また、『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』(91.10~01.03)でセナとカート対決をし、ゲームに勝ったらヘルメットをもらう約束をして勝ち、日本グランプリでのセナの勝利を祈願した。
そしてレース直前に会いに行った石橋は整備のロン・デニスと揉めるセナを見て、挨拶をやめようと思った。だがセナは石橋に気付き、「Just a moment」とロンとの口論を中断し、「Nice to meet you again!」と石橋を快く迎え入れてくれた。
そしてヘルメットの約束を持ち出すとセナは「YES!」と答え、戻ってまたロン・デニスと揉めだした。そしてレースも優勝した。
だが石橋はその直後にヘルメットをもらいに行くのは無粋だと考え、ジョークという事にして遠くから勝利を祝った。
そして翌年、セナがレース中の事故で亡くなってしまい、ホンダの関係者がブラジルに墓参りに行くとセナ財団から、「アイルトン・タカは元気か?セナがタカに約束していたやつだ」とヘルメットを譲り受けた。
それには財団からの手紙が付いていて、すぐに渡したかったが、3位以内入賞者は検査があって、すぐとはいかなかった。検査が終わって渡そうと思っていたのが、セナがレース中の事故で亡くなってしまい、それどころではなくなってしまった。だが「セナの魂は絶対にここにあるから、タカにこれを渡してくれ」と書かれていて、ブラジルから持って来てくれたという。
そのヘルメットには小石がぶつかったであろう小さな傷がいくつも付いていて、今も家に置いてあると語った。
●石橋貴明『Number』インタビュー
退社フリー!堀井美香アナ
番組では3月末にTBSを退社し、フリーになったアナウンサー、堀井美香の話題に。
石橋は堀井とは『ねる様の踏み絵』(95.10~96.03)で共演。新人ながら番組アシスタントに抜擢されたのは、実は石橋の指名だったという。
当時、堀井は自宅でお弁当を作り、アナウンス室で食べていた。しかしある日、堀井が弁当用に煮込んだまるごとのイカの匂いがアナウンス室に充満。「堀井!その弁当は外で食え!」と怒られ、堀井は近くの公園で泣きながらそのイカ弁当を食べたという。
その話を聞いた石橋は、絶対その子をアシスタントにしたいと指名大抜擢。石橋をはじめスタッフは堀井の事を美香からもじり「イカ」と呼んでいた。
すると堀井の故郷、秋田の実家で親戚も集まって、美香がなぜかイカと呼ばれているので、美香と呼ばれるための家族会議が開かれたと明かした。