ナイツの塙宣之が2021年8月31日放送のニッポン放送『ナイツ ザ・ラジオショー』で、今年のナイツ独演会で披露する予定のネタに関して、製作の苦労を語った。
つい最近、ナイツ塙が次の独演会に向け、青空球児師匠のギャグ“ゲロゲ～ロ！”が使われている青空球児・好児師匠の漫才ネタ『ぼくの故郷（ふるさと）』をベースとしたパロディー漫才を作ろうと考え、『ぼくの故郷』完全版が披露された映像素材を探していた。
しかしこのネタは球児師匠がひっくり返ったり、結構声を張ったりと体力を必要とするため、最近では体調を考え、10年に一度披露されるかどうかぐらいになっているという。
塙がインターネットでアップされている動画を調べたが、アレンジされたものばかりでオリジナル版が無く、AmazonPrimeVideoなどで買おうと思っても『ぼくの故郷』は無く、困惑していたところ、2021年7月7日に行われた浅草キッド・水道橋博士のイベントライブ『アサヤンVol.14 青空 球児・好児「ゲロッパ！漫才道場」』に出演した際、漫才師ほたるゲンジが『ぼくの故郷』をカバーしていたことを思い出し、彼らのカバーを見てネタを作ろうと開き直った。
しかし、観るためには有料チャンネルへの登録が必要だったため、これだけのために…と考えるととキープし、他の手段を考えた。
すると、イベントでほたるゲンジと話したときに「ナイツの（カバー漫才）見たんだよ」と、過去十数年前にナイツがカバーした『ぼくの故郷』を観てネタをやってくれたと言われたのを思い出し、調べてみたところ、2010年に『M-1グランプリ2009』の決勝戦に出場した漫才師たちが、往年の名漫才師の名作ネタをカバーする、『M-1グランプリ プレゼンツ MANZAIカバーズ』（ABC・9月26日）という特別番組が行われ、ABCテレビの制作担当者からカバーする漫才の素材VTRをもらったことを思い出した。
しかし現在その『ぼくの故郷』が入っているはずのVTRは手元になく、再び考えた塙は、所属事務所のマセキ芸能社になら『MANZAIカバーズ』の自分たちの出演VTRがあるのではと考えた。
マセキ芸能社では、所属タレントの出演番組はほぼ全て録画して保存している。
そして事務所に赴き、棚を見返した塙だが、『MANZAIカバーズ』のVTRは無く、長年ナイツを担当している女性マネージャーに確認すると、その時の担当は、彼女ではなく、あまり仕事が出来なかった印象の男性マネージャーだったため、また、関西ローカルの番組だったため、保存できなかったのではとなり、結局見つからなかった。
そこで振出しに戻った塙だが、2010年代に約5年間、J:COMテレビで放送されていた『漫才大行進ゲロゲーロ！』という浅草・東洋館でのネタをそのまま放送したあの番組なら！と気付き、その番組の棚から大量のDVDを出し、披露ネタや内容まで書かれていなかったため、大量のDVDを初回から一つ一つチェックした。だが『ぼくの故郷』は見つからず、疲労を感じたその時、最終回辺りで、球児師匠に「この番組のタイトルにもなってるから俺やるよ」と言われて、やってもらったことを思い出し、最終回近辺のDVDを観てみると、『ぼくの故郷』をやってくれていたのを、見つけることができたという。
一応、青空好児師匠に頼もうかとも考えたが、手間をかけさせてしまうのも申し訳ないと思い、自力でがんばることにしたと付け加えた。
自分達がやった過去のネタをもう一度やろうとするのは大変なようで、ウッチャンナンチャンも過去にやったネタをやろうと思ったが台本やVTRが見つからず、ファンの方が文字起こししたブログなどで確認し、再演することができて、作成に関わった内村光良氏の従兄弟で放送作家の内村宏幸氏も安堵したという。
『ぼくの故郷』のパロディー漫才が披露されると思われる今年2021年の『ナイツ独演会「キャホー」と言いながら亭主が帰ってきた。』は、10月10日の広島公演を皮切りに、11月21日の横浜にぎわい座（販売枚数終了）公演まで行われた。
チケットぴあ『ナイツ独演会』（2021）情報
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