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  • 執筆者の写真サエグササエル

一龍斎貞弥、『マイファミリー』収録の裏側!使われなかったパターン明かす!

声優・講談師の一龍斎貞弥が、2022年7月23日放送のニッポン放送『サンドウィッチマン ザ・ラジオショー』にゲスト出演。講談師になったきっかけや、『マイファミリー』の裏側を語った。



貞弥は、TBS日曜劇場『マイファミリー』(22.04~06)で、犯人が使用する機械音声の声を担当。

話をもらった当初は、犯人の声として、数回使われる程度だと思っていたが、収録が始まると、「10回全部出てきます」と教えられて驚いた。しかも収録の2日前にマネージャーから「候補で出してます」と聞かされ、その日の内に「決まりました」と追って連絡が入り、2日後に収録が始まった。

ギリギリに決まったのは、犯人の機械音声をどういったものにしようかとスタッフが悩んでいたそうで、Siriのようなものや、音声自動読み上げAIなどの案が出る中、プロデューサーの1人がカーナビを提案。貞弥もカーナビの音声を担当した事があったので数ある候補に入り、いざ決まって現場に行くと、「本物が来た!」と驚かれ、収録ではMA(音声担当)のスタッフたちが「うわあ!」と大盛り上がりになったという。


貞弥はカーナビの他に、航空会社のナビダイヤル、パロマの給湯器、JRA競馬場・競艇場の発券機の音声を担当。また、内蔵チップに収録された留守番電話の声は大手3社を担当。約30数年前で、アナログからデジタルに切り替わる境目だったと語った。

ちなみにエレベーターはやっておらず、「なんでもやっている」とよく勘違いされるという。

これまで仕事として当たり前にやっていたが、機械の声として指摘されるようになったのはつい最近。匿名性の高い仕事だったので、注目を浴びて驚いていると答えた。


講談師になろうと思ったきっかけ


カーナビの音声収録では、北海道から沖縄まで数万ワードを読み上げ録音。全てを読み上げるのに、週4日、4~5時間のペースで収録し、7カ月かかった。

この仕事で貞弥は「本当に自分が機械になったような気になって」と、飽きてきて嫌になり、「もっと人間らしいことがやりたい!」と考えるように。だが声優としての仕事は少なく、自分から出来るものを探して、講談をやり始めたと語った。声の仕事を始めて17年目に入門。今年で15年目になり、今年の秋には真打に昇進する。


小学5年生の時、放送部に所属し、校内放送をしたところ、校外に漏れた声を聴いた近所のおばさんが「あやちゃん(貞弥の本名)、良い声ね~」と褒めてくれて、そこから声について意識するようになり、自分が良い声であるという事には気付いたという。

そして大学時代には放送研究会に入り、DJや司会のアルバイトを経験。しかしその後、声を活かそうとは思わず普通に就職。だが「組織で働くのダメかも…」と苛まれ、現在の所属事務所の養成所に通う事にして、現在に至る。

声優としてはこれまで数々のオーディションを受けたが、落選。しかし機械音声だけは合格し、「機械(デジタル)には愛された」。しかし本人はデジタル(を扱うの)が苦手だと明かした。


『マイファミリー』収録の裏側



収録では、あくまで合成音声として、編集で切り貼りされたことを際立たせるために、単語ずつ短く区切って録音。30年前の録音時の雰囲気で読み上げた。

現在の合成音声は技術の向上やメモリの増加で滑らかになっているそうで、今回、「~です」の「す」の部分を、30年前はそのままだとアナログからデジタルの切り替え時に音が消えてしまっていたので、ハッキリと強調して読んでいたのをあえて出したと語った。


演出としては、人間がやっている事がバレないように、視聴者を怖がらせたいという意向があった。おかげで給湯器など貞弥の声が使われている製品を使っている人たちなどから「怖い」という反響があったという。


また、葛城刑事に対しての、「うるせえよ。ガキ殺すぞ」というセリフでは、監督の指示もあって人間臭い感情強めのバージョンも収録。結果として使われなかったが、その案もあったと明かした。


最終回では意外に出番が多かった。最終回の台本がなかなか出来上がらなかったので、収録当日に現場でスタッフから「今日いっぱいあるんです」と台本をもらい、そのまま収録ブースへ。リハーサルは無く、1発録りだったので、感情を殺して読み上げながらも、心の中ではその展開にかなり驚いたと振り返った。


貞弥の素顔



講談師と言えば怪談話でおなじみだが、実は貞弥は、「けっこう苦手で、やりたくない」と怖がりな一面を明かす。

講談師は四谷怪談でお岩さんの話をする際、お客様の安全を願ってお参りを行うそうだが、今年は『マイファミリー』で充分怖がらせたので、もうやらないと決めたと語った。

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