佐野元春、杉真理との出会った当時の心境明かす
- サエグササエル
- 2023年1月7日
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2022年3月21日放送のニッポン放送『オールナイトニッポンGOLD~NIAGARA TRIANGLE Vol.2 40周年スペシャル~』に、杉真理と佐野元春がゲスト出演。2人の出会いや、『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』への参加を呼びかけた大滝詠一への想いを語った。
番組では杉と佐野のつながりについて改めて説明。
元々、1974年に行われた第8回のヤマハのポプコンことポピュラーソングコンテストに出ていた2人。杉は『ピープル』として参加し、加入したての竹内まりやがいた。
関東甲信越大会に参加した杉の目には「似非ロックみたいのばっかりだなあ」と周りの出演者たちが映っていたそうで、そんな中、佐野はバンドにホルン奏者を入れて参加。それを見た杉は、「サージェント・ペパーみたいなことをやってる人たちがいる!なにこれ!?」と、ビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』のような事をやっているグループ『バックレイン元春セクション』に驚かされたそうで、その時、佐野はピアノを弾いていた。
そしてその時弾いた『Bye Bye C-Boy』が『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』に収録され、ホルンも入っている。
佐野から見てもバンドにホルンを入れるのは当時かなり珍しく、ビートルズの他に、ビーチボーイズの楽曲にもあるにはあるので、やってみたかったそうで、ホルンは佐野自身の物だという。
ホルンプレーヤーを探すのも難しく、結局クラシックから連れて来たそうで、「ロックの感じが吹きづらかったですね」と振り返った。
杉のターニングポイント
あまりにも話を聞きたくなった杉は、「佐野くんってさあ、何曲くらい持ってるの?」と佐野に話しかけたそうで、当時の杉はオリジナルで20曲ほど持っていて、鼻高々だった。
しかし佐野は「600曲」と答え、「腰が砕けました」と回想した。
佐野はその時の事をなんとなく覚えているそうで、本番前の準備中にもかかわらず話しかけてきたので、「めんどくせえ奴来たな」と思い、適当にあしらって返していた。
つい先頃、杉は自身や他のアーティストに提供した曲が600曲に達したそうで、その時に佐野から「杉君って多作だな」と言われ、「多作になったのは、佐野君の一言なんだけど」とターニングポイントについて語った。
大滝への想い
過去の音源から大滝詠一の言葉で、「相当な覚悟を持って、飛び込んでくれたんだと思いますけど、やっぱ人生に必要なのは覚悟だと思います」と2人へのメッセージを紹介。
杉は大滝との打ち合わせ中、大滝が「俺たちロックはさ…」と口走り、「普通、大滝さんはそんなダサい事絶対言わないんですよ」と注釈。さりとてポップな音楽に好きなだけエネルギーをかける大滝のその姿は間違いなくロックだった。
そんな大滝が自身に心を許して、ついつい口走ってしまったと思うが、それは杉にとってはとっても嬉しかったと振り返った。
一方、佐野はこの企画に参加した時は20代前半でかなり若く、「大人なんて信用するか」とツッパっていた。
「でも、大滝さんは唯一、信じられる大人だった。大滝さんの言う事はなんでもスッスッと入ってきたし、大滝さんがこしらえた事でも、今自分が理解できなくても、きっとそれは真実なんだろうな、ってそう思う」と当時の大滝への特別な心情を明かし、年齢を重ねた今でも「やっぱ大滝さん正しいな、といつも思いますね」と変わらない敬慕の念を語った。
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