大泉洋、『浅草キッド』で柳楽優弥に伝えたコト

大泉洋が、2021年12月12日放送のニッポン放送『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』『ナイツ ザ・ラジオショー』にゲスト出演。Netflix映画『浅草キッド』のウラ話や、今ハマっているものについて語った。

※　今回のゲスト出演は大泉のプロモーション活動の関係で事前録音、さらに収録日が高田の定期健診と重なったため、ナイツが聞き役を務めた。

映画『浅草キッド』では、たけし役の柳楽優弥ときよし役のナイツ土屋伸之が現役時代のツービートの漫才をほぼ忠実に再現。大泉は事前に当時の漫才映像を観て、「このスピード感で、この間尺でやるのは無理だよ」と再現不可能と考えていた。

そして演じる土屋も漫才のシーンの撮影中、早すぎて何回かネタのセリフを飛ばしてしまった事を明かした。だが、すかさず柳楽優弥がそのくだりを飛ばして、次のセリフを言い始めたそうで、柳楽のアドリブ力に、「ムチャクチャ頼りになる相方」と思ったという。

そして大泉と土屋はビートきよし師匠のツッコミや役割をあらためて絶賛した。

深見の役作り

映画でビートたけしの師匠である深見千三郎を演じた大泉。大泉も柳楽や土屋同様、深見になりきるため用意された資料をあたったが、深見の映像は無く、何かのドキュメンタリー番組で使われた、コント中の「バカヤロー！」とツッコむ音声のみだった。だが、それを聞いて「やっぱたけしさんに似てるんですよ」と、ビートたけしが影響を受けていると感じたという。

そのため、役作りにおいては、柳楽はたけしのマネをしたが、大泉もたけしを少しマネしつつ、監督の劇団ひとりから聞いた深見の人物像を当てはめていった。

昭和48年（1973年）生まれの大泉にとって、たけし口調は世代だったため、自身に入れやすく、元々小学生時代の大泉は影響を受けやすい子で、その頃の大泉はたけし口調になっていて、そして現在でもトークをする際にたけし口調を意識する事があると語った。

また、「バカヤロウ、コノヤロウ」という口癖があり、そのおかげで芝居中にちょっとセリフを忘れても間が持ったという。

監督が感じた師弟の空気

『浅草キッド』では、売れたたけしが浅草に戻り、深見と居酒屋でその店の客を相手にトークして笑いを取るというシーンがある。

だが、そこで求められるのは柳楽が今までやってきた漫才のたけしではなく、フリートークをするたけしで、その資料は無かったため、柳楽はちょっと戸惑っていた。そんな柳楽に、フリートークをするたけしを知っている大泉が撮影前に少し話をして教える事があり、その姿を見た監督の劇団ひとりは、まさに深見とたけしを感じたという。

ここでビバリー昼ズのパートは終了。生放送のスタジオに戻り、３人のトークを聞いた高田文夫が補足。

映画で描かれたシーンのその後、漫才をしてブレイクしたたけしは高田と一緒にニッポン放送で『ビートたけしのオールナイトニッポン』を開始。瞬く間に日本中の男たちがたけし口調になるという“たけし病”に。それは昭和56年（1981年）の事で、大泉もナイツの2人もまだ子供の頃の事だった。

続く『ナイツ ザ・ラジオショー』パートでは、夫婦役で共演した鈴木保奈美について。わりかし誰とでもフレンドリーに喋る大泉だが、さすがに鈴木保奈美はまさに世代だったため、喋る事に気後れしたという。そしてここにも劇団ひとり監督の計算があり、深見ほどの人物が惚れて頭が上がらないという役を演じられるのは鈴木保奈美しかいないと起用したそうで、実際大泉もそれを感じさせられたと語った。

その分、現場では鈴木保奈美のマネージャーとして来ていた、とんねるず石橋貴明のマネージャーとして有名なボブさんとよく喋っていたそうで、『夕焼けニャンニャン』（85.04～87.08）世代の大泉は見つけた時、「あっ、ボブさんだ～」と嬉しくなり、楽しく話したという。

また、大泉の事で土屋が驚いたのは、朝8時に現場に入ってきた大泉に、「昨日はどこか行きました？」と話しかけたところ、「いや、一旦家帰って…」と、長野県での連日の撮影にもかかわらず、東京に帰れる電車があれば、できるだけ帰って娘に会おうとしていたという、娘が好きすぎる事だった。

最近ハマっている事への疑問

最近は痛いマッサージにハマっているという大泉。施術は若手のマッサージ師が約40分ほど全身をかなり痛く感じるほどマッサージし、すごく痛いのだが、それを終えると若手のマッサージ師が「社長お願いします」と電話を掛け、すると見た目おじいちゃんの社長が現れ、体には一切触れずに気を送ってくるという。そして終わった後に、「いかがですか？」と訊かれると、確かに効果を感じるほど良くなっているそうだが、その理由は若手の施術か社長の気なのかわからないのが気になっていると語った。