春風亭昇太門下の変わったルール・弟子の名前を考えない理由とは?
- サエグササエル
- 2022年12月22日
- 読了時間: 3分
2021年4月28日放送の『ナイツ ザ・ラジオショー』に落語家の春風亭昇太師匠がゲスト出演。自身の弟子に対しての考えについて語った。
パーソナリティーのナイツから、親しみやすさがあると言われる昇太。というのも、寄席では1階の師匠部屋を使わず、2階の若手・色物の部屋でよく着替えをしているという。
最近は、キャリアの長さから師匠部屋をなるべく使うよう心掛けているが、「2階の雑多な方が楽なんだよね」と語った。
弟子の名前を考えない
弟子は現在8人。珍しいことに、弟子の名前は弟子自身に考えさせてから決めている。
その理由は昔、楽屋でとある先輩が「師匠に付けてもらった名前の画数が良くない」と愚痴っていた事に由来すると明かした。
その為、自分が決めて、後でグチュグチュ言われるのはよくないと思い、弟子にいくつか考えさせ、その候補の中から決める事にしているという。
一応、師匠の『昇』『太』のどちらか一字を入れるよう言っており、『昇』の字を使っているのは一門のみなので、一門だとわかりやすいという理由から、『昇』の字を入れる弟子が多いと説明した。
好きな物は『ジモ牛』
『ジモ牛』とは、地元の牛乳という、地酒のようなもの。以前はパッケージもレトロ調だったので、より好きだった。
元々は、東京で食べれない地方ならではの物を体に入れたかったことから始めたという。
また、地元の缶詰も好きで、水産高校が文化祭で売るために作った缶詰も求めて、とあるルートで仕入れると明かした。
楽器ができるきっかけは『にゅうおいらんず』
昇太は落語芸術協会のジャズバンド『にゅうおいらんず』にも参加。
元々、ジャズ好きの三遊亭小遊三師匠がトランペットを衝動買い、家で吹いたら音が鳴ったので、「バンドやりたい」と言い出し、結成したと説明。
NHKの番組の楽屋で練習していた小遊三の楽器が綺麗だったので昇太も欲しくなり、小遊三が使っている持ち運びやすい練習用のミニチュアトランペットを購入し、2人で吹いていたという。
そしてバンドをやることになり、楽器が出来そうな人を集めたところ、たまたまデキシーランドジャズバンドの編成になり、デキシーランドジャズをやることになったと説明した。
しかし昇太は、小遊三がトランペットをやるので他のをやれ、と言われてしまい、また師匠の春風亭柳昇がトロンボーンをやっていたことから、トロンボーンを担当するようになったという。
通に嫌われても落語をアレンジする理由
昇太と言えば新作落語(創作落語)だが、古典落語のアレンジも特徴的。その理由についても説明。
自身が静岡出身で、江戸言葉がわからなかったので、落語に親しみの無い人でもわかりやすくアレンジしている。だが、「だから落語通から嫌われるんですよ(笑)」と語った。
元々、春風亭柳昇師匠に弟子入りした理由も、柳昇師匠が新作落語をやっていて、江戸言葉が無かったので、弟子入りを決めたという。
弟子とはなるべく会わないようにしている
昇太は弟子とはなるべく会わないようにしているという。その理由は、師匠といると弟子を緊張させてしまうので、あまり緊張させないように会わないと語った。
弟子に無頓着なようだが、ただ、落語を教える時は、「教わる時は、1回はコピーしなさいよ」と伝えている。
その理由は、いろんな人の喋り方をマスターすることで、自分の型を確立できるからだという。
コピーできない人は、どんなにキャリアを重ねても、ずっと同じだと語った。
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