サザンオールスターズの桑田佳祐が、2022年6月11日放送のTOKYOFM『桑田佳祐のやさしい夜遊び』で、MV撮影のウラ話について語った。
今回のMV撮影が、5人が一堂に会した「初顔合わせ」となった。個性が強いメンバーが集まっての撮影の前に、桑田はまとまるか不安だったが、世良が「みんな大人だから大丈夫だよ」と不安を取り除いてくれたという。実際、桑田は世良がいなければ今回の企画をやる勇気が無かったと明かした。
撮影の合間はみんな持参したギターで思い思い弾き始め、桑田は「クロスロードどうやって弾いているんですか？」といろいろと質問をしたかったという。
そんな中、「ブルースをやろう！」と野口五郎、Char、世良公則がそれぞれに個性の違うギターをアドリブで弾き始め、桑田と佐野はコードを弾いて合わせた。
そしてアドリブで唄い始める瞬間、桑田は佐野と同時に唄い始めたと明かす。しかし佐野が英語で唄い始めたのに対して、桑田は「朝起きたら…」と唄い、個性の違いを感じさせられたと語った。
その他、Charは撮影の休憩中も絡む事が無く自由に過ごしていたため、気になった桑田のスタッフが調べたところ、予想通りAB型だったという話や、野口五郎には白髪が無いので、染めてないと言われた事などを語った。
MVでは桑田が唄う際に目の前に野口とCharがいるので、その目力に足がすくんだという。
特別出演：大友康平
そしてMVには、もう一人の同級生として、大友康平にも声を掛けた。
桑田は「アイツは最高ですよ！」「アイツがいないと！同級生の中にね。僕はやっぱりアイツ好きだから」とかねてから念頭にあった事をアピール。
ただ、今回はギターをメインにメンバーを集めたため、ギターを弾かない大友は該当せず。しかし元ドラマーとしてドラムが上手いため、「ドラムとして出てくんない？」と依頼したところ、今回の趣旨なども理解した上で、「いいよ」と快諾してくれたと振り返った。
現場ではみんなが喋りたいと思っている中、大友がいる事で明るく現場を回してくれたそうで、協力してくれた大友に、「康平クン、ありがとう！」と改めて礼を述べた。
特別出演：ハマ・オカモト
そして今回、この曲は若い人とも共有したいという思いがあり、「たっての願いで」OKAMOTO'Sのベーシスト、ハマ・オカモトにも声を掛け、参加してもらった。
桑田はTOKYOFMで放送されている『THE TRAD』（ハマは水・木担当）を聴いて、ハマの話には博識で知見があり、「優しいし、誠意が感じられたんですよ」と共感や興味が湧いたという。
ハマとは打ち合わせと撮影で2回会い、「凛としてキラッとして謙虚なお人柄で、頭の回転早いし、ノリも良いしさ、性格がプレイに現れるっていうのは私の持論なんですけれども、ハマちゃん出ていただいて本当に良かった」と感謝を述べ、MVでは大友康平との掛け合いに参加してくれるところも良かったと語った。
現場ではある時、ハマが佐野元春と静かに話していたので、桑田はそこに入って、「最初なに聴いてたの？」と話しかけてみたが、「前にも言いましたけど…」と前に話していた事を忘れており、ハマは中2から軽音楽サークルに入り、クリームやビートルズから始めたと改めて語ってもらったという。
ハマは31歳にもかかわらず現場に普通に溶け込んでいて、最近はチョッパーベースではなくスラップベースと呼ぶことを教えてもらったと明かした。
ちなみに、桑田が好きなOKAMOTO'Sの楽曲は『Welcome My Friend』。
MV撮影は田辺秀伸監督のチームに依頼。
曲のレコーディング完了前からMV撮影の打ち合わせを始めており、戸塚プロデューサーががんばってくれたおかげで、配信翌日のたった１日での撮影にもかかわらず、見事に撮影完了。演出や助監督の指示が的確で楽しめたと感謝を述べた。
ちなみに、桑田がお気に入りのシーンは5人でほうきを持ってじゃれ合うシーン。
アノ噂を否定
『時代遅れのRock'n'Roll Band』について世間で様々な事が言われているが、作者である桑田佳祐自ら噂について釈明。
まず、全員66歳だから「ロックンロール」というタイトルにしたのはまったくの偶然だと解説。
続けて歌詞のサビである『ONEDAY,SOMEDAY』も、KUWATABANDの『ONE DAY』と佐野元春の『SOMEDAY』に意図して掛けたものではなく、「曲を作る中でよく起こりうる」まったくの偶然だと断言。「偶然だか必然だかわかりませんけど」と故意による作詞は否定した。