サザンオールスターズの桑田佳祐が、2022年3月26日放送のJFN『桑田佳祐のやさしい夜遊び』で、2010年に食道がんを宣告された日の事を語った。
2021年のライブツアー『BIG MOUTH, NO GUTS‼』で、『どん底のブルース』の歌詞を替えて披露した桑田。
リスナーから、当時これほどネガティブな歌詞を書いた心境を聞かれた桑田。
当時40歳を過ぎて、自信や諦めなどの気持ちも相まって、この歌詞を書いたという。
歌詞を書くことで自分の気持ちが露わになり、整理されると自己分析した桑田は、そして2010年に食道がんを患ってからは、人生を省みるようになり、「どこかで醒めてる自分がいてね」と、作詞への影響を告白。
「どこまで本音かわからないけど…」と、年齢を重ねた事もあって、嘆きの描写が好きになって来たと語った。
また、がんを宣告された時、その瞬間は人間ドッグの後でまだ麻酔が効いており、「これから大変そうだな」というぐらいの気持ちで医師の話を聞いていた。
しかし、麻酔が切れてくると、「なにかこう、襲ってくるものがあるんですよ。恐ろしさが」と当時の心境を告白。
そして桑田は別のところにいた妻・原由子を呼び、自身の病状を告白した。
桑田は原が泣き崩れると思っていたが、意外にも原は「あ、そうなんだ。へえ」と軽く返した。しかしその対応で桑田は、「ちょっと救われた」気がして、今でも忘れられないと振り返った。
ライブ前日、うだうだしていると社長が…
デビューしたての頃はプロになれてなかったそうで、まず“曲順”という感覚が無かったと語る桑田。
アマチュアの時はとりあえず5~6曲やる、という感じだったため、20曲ほどやる予定なのに、ライブの前日まで曲順を決めずにいた。
そしてライブ前日、夜までうだうだとリハーサルをしていると、当時社長だった大里会長が陣中見舞いに訪れ、「曲順決まったか?」と問いかけられたので、否定すると、「バカじゃないの、お前たち?」と一喝された。
そしてそれから模造紙を持って来て、「1曲ずつ書き出せ!今ある曲を!」と書き出し、黒板に貼ってひっくり返したりしながら、ライブの手ほどきを受けたという。